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文化団体リレーレポート
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世羅郡文化財協会の紹介

掲載日:2013年3月15日
 平成の大合併による世羅郡3町の合併を受け、平成17年にそれまで別々に活動していた文化財研究団体が一緒となり、世羅郡文化財協会として発足しました。世羅町内の文化財の保護と活用につとめ、会員相互の研究・調査・鑑賞の便を図ることを目的として、臨地研修(町内・町外)、調査研究活動とその発表、講演会等の開催などを行っています。

 支部では、地域にある文化財所在地を示す案内標識の設置や町主催の歴史講演会に合わせた展示、主催講演会、新資料の整理等の活動を行っています。また、研究紀要「古里」(甲山支部)、「ふるさと」(津名支部)を刊行し、町内図書館及び県立図書館等に寄贈しています。町内臨地研修においては、特に合併前の他町の文化財について見識を深めることに重点を置き、町内13地区内を順に研修しています。

 少子高齢化の進む農村地域にあって、祭事を中心とした「ひと」の活動に頼った文化の継承が困難になりつつあります。会全体の取り組みとして、そのような伝承者頼みの祭事やそれに必要な技術を何とかして後世に残さなければならないと、平成21年度〜22年度には文化庁のふるさと文化再興事業、平成24年度はひろしま文化振興財団の文化活動助成事業により、町内に残る祭事の映像記録保存を行うことができました。教育委員会との連携のもと、「後継者育成」を第一目的として編集をしたため、観光PR映像のような華やかさはありませんが、祭事の成り立ちや意味、祭事に必要な道具類の製作過程などを映像により残すことができたことは、大きな意味があったと感じています。平成25年度には町主催での伝統芸能に関わる企画展が、世羅町大田庄歴史館で開催される計画となっており、映像記録保存を行っていく中で集まった資料をその企画展に提供する予定です。今後も地域の実態に応じた活動を行い、広くその成果を提供していければと思っています。

荒神祭の取材


講演会の様子


講演会関連展示