國光神楽団は、広島市安佐南区沼田町伴地区を拠点として2022年1月に旗揚げし、郷土芸能「十二神祇神楽」の保存・伝承・発展に取り組んでいます。十二神祇神楽を愛する舞子衆が、千代万代の神人和楽を願いつつ、天神地祇の舞い遊びを天蓋の下に表現しています。
十二神祇神楽は広島市・廿日市市・大竹市を中心に、現在約30団体で継承している神楽で、島根県西部・広島県北部に伝わる石見神楽とは異なる系統の神楽です。娯楽として時代に応じた変化を重ねながら、戦前には広島市内の100以上の集落で継承されていました。「神祇」とは天神地祇(天津神と国津神)のことであり、中でも天神七代と地神五代を合わせた「十二」は聖数であり、これらに由来して「十二神祇」の名がつけられたと考えられています。奏楽は単調ながらもテンポが速く、曲芸的な舞も多くみられます。
國光神楽団の所在する安佐南区沼田町伴地域の十二神祇神楽は、江戸時代後期・嘉永年間頃が始まりと言われています。江戸期の伴村では三城田神楽、下向神楽、中畑神楽、松宗神楽の四つの十二神祇神楽が継承されていました。しかしながら、三城田神楽は20年以上、中畑神楽・松宗神楽は共に50年以上継承が途絶えており、下向神楽はコロナ禍以降の神楽奉納が途絶えています。
國光神楽団では伴地区の十二神祇神楽を後世に継ぐべく、若衆を中心に積極的な稽古に励み、廃絶演目の復活などにも取り組んでいます。現在は10代・20代を中心に7名の団員で活動を重ねています。神楽というと男性ばかりのイメージを持たれがちですが、國光神楽団では女性の団員も舞や奏楽で活躍しています。年間を通じて団員を募集しています。練習の見学なども可能ですので、興味のある方はぜひ一度お問い合わせください。
毎月第一日曜日には、早稲田神社(東区)にて開催されているあおぞらふれあい市というイベントで神楽定期公演を実施しています。また、そのほかにも広島市を中心に、県内外のイベントなどにも出演しています。ホームページやSNSで公演情報を随時発信しています。
本年は長年演じられていなかった演目のうち「唐女」「蛇切り」の復活に取り組みました。伝統的な台本の記述を参考にしながら、娯楽として楽しんでいただけるようなアレンジを加え、國光神楽団の十二神祇神楽として「伝統」と「革新」の融合に挑んでいます。
このたび、復活演目を中心とした神楽公演を本拠地である安佐南区沼田町において開催します。古典演目の上演はもちろん、照明や進行に舞台娯楽的な要素も加えながら「新しい十二神祇神楽」の上演に挑戦します。地元の方はもちろん、遠方の方も大歓迎です。是非ご来場くださいませ。
【郷土沼田の神楽舞 夏の宴】
日時:2024年8月25日(日) 9時開場 10時開演
場所:沼田公民館大集会室
(広島市安佐南区伴東7-64-8 沼田合同庁舎(火山館)3階)
主催:國光神楽団
特別出演:大塚神楽団
助成:公益財団法人ひろしま文化振興財団
後援:中国新聞社・広島市・広島市教育委員会・中国放送・広島テレビ・広島ホームテレビ・テレビ新広島
【問い合わせ先】
kunimitsukagura@gmail.com (國光神楽団)
公式サイト
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