トップページ> 文化団体リレーレポート
文化団体リレーレポート
バックナンバー一覧
小田みんぞく事始め

掲載日:2023年7月15日
 東広島市河内町小田は人口465人の限界集落です。私たち「小田みんぞく事始め」は、この地域に住む高齢者を中心に15人のメンバーで活動しています。地域に残る記憶を継承するために、聞き書き・映像収録を行い、作品として制作します。
 歴史的な事実の記録を残すことも重要ですが、その時々に地域の住民が何を考え、どのように感じていたかという人の心の動きにかたちを与えるために、映像という手段で記録することにも挑戦しています。
 また、これまで地域に古くから伝承されている習俗や冠婚葬祭の儀式等について地域のお年寄りやお寺から聞き取りを行い、継続的に古い写真を収集し、その成果を生涯学習発表会で展示、発表もしてきました。
 昨年は60年前に小田で発生したバス転落事故をめぐって、当時の記憶を保持する多くの地域住民にインタビューを行い、それを編集しひとつの映像作品を制作しました。事故には直接関係のない当時の小田の様子や住民同士の交流も垣間見られ、いまでは失われてしまった地域の絆を思い起こすことにもなりました。
 こうした活動を通して、住民の間に新しい関係性が生じています。さらにその成果をかたちにし、発表することで他地域の住民や同じような活動に関心を持つ人たちとの交流を積極的に行なってきました。
(昨年度は、徳島県立阿波十郎兵衛屋敷を訪問し、宮岡秀行さん(映画監督)の作品上映会と講演会、小野和子さん(民話研究者)のドキュメンタリー映画の上映会等を開催)

『今後の活動』
 かつての地域の記憶を呼び起こし、その歴史を知らない世代にも継承していきたいと考えます。さらにその記録の映像化を学習するために、ドキュメンタリー映画の上映会を開催し、映画監督の話を聞くなどの活動を行いたいと思います。
 その活動をさらに発展させ、次の世代に継承していくために創造的なかたちで地域の記憶を記録することをめざします。

小田みんぞく事始めの会
代表 藤岡亜弥
090-8500-0855
chichikun@gmail.com

会合


ドキュメンタリー映画研修上映会


映画監督の講演と座談会