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山波神楽団

掲載日:2022年4月15日
 山波神楽は、明治時代初期に神楽太夫によって村人が荒神神楽として、舞いを教わったことが始まりと伝えられています。現在、山波神楽を継承している山波神楽団は、昭和45年に山波神楽保存会として結成され、結成30年を期に山波神楽団として再編し、25名の団員で活動しています。最近では、後継者の育成に力を入れ、地元小学校での神楽教室やクラブ活動で神楽の指導も行っています。
 
 山波神楽は、備後地方一円で舞われている神楽の一つで、神事舞、娯楽舞を合わせて18の演目を伝承しています。「悪魔祓い」「剣舞」などの神事舞いや「五郎皇子」や「八岐大蛇」などの娯楽舞の演目を継承しており、特に「剣舞」は、神楽団の若手が必ず舞う演目であり、その一体的な動きとタイミングが非常に難しく、高度な技術と舞手どうしの呼吸をあわせることを必要とします。また、「八岐大蛇」は、神楽の終盤に行われ、何匹もの大蛇が火を噴き、激しくうねる勇壮かつ華やかで、人気が高い演目です。毎年、10月の山波艮神社餅搗神事の前に神社で奉納される他、11月の浄土寺境内にある丹生神社の丹生さん(たんじょうさん)において、国宝浄土寺多宝塔の横で神楽が奉納されます。

 令和2年で山波神楽団は結成50周年を迎えました。神楽の継承活動を行っている山波神楽団は、今までハワイや台湾、太宰府天満宮、広島県内等、国内外の様々な場所で山波神楽の普及のため、公演を行ってきました。また、地元の小学校で教育活動も継続して行い、神楽の継承に努めてきています。このたび、結成50周年を迎え、今までの活動の総括と支えてくれた多くの支援者への感謝の念をこめて、山波神楽団結成50周年記念公演を行うこととしました。ぜひ多くの皆様に御覧いただければ幸いです。

【山波神楽団結成50周年記念公演】(予定)
■日時 令和4年9月上旬
■場所 尾道市駅前港湾緑地
■詳細が決まり次第、チラシ等でご案内する予定です。
■問い合わせ先:尾道市文化振興課 0848-20-7425
※新型コロナウィルス感染症等の状況により、延期、中止となる場合があります。

山波神楽悪魔払い


山波神楽剣舞


山波神楽八岐大蛇