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呉・やすうら月の西行祭実行委員会

掲載日:2018年10月15日
11月10日(土) 第30回(30年目)の「呉・やすうら月の西行祭」を開催致します。
聞きなれない方が多いのではないかと思いますが、安浦町(呉市)は、西行法師と深いご縁のある町です。
八百有余年もの遠い日、宮島に参詣のおり荒波に押し流され辿りつかれた安浦の多賀登美の浦。一軒のあばら屋で宿をかり一夜をすごされ詠まれた一首
 
浪のおとを心にかけて明かすかな
  苫洩る月の影を友にて  西行


安浦町民は、その遺徳を偲んで平成元年3月 第1回西行祭を行っています。
多賀登美の浦には庵が建ち、歌碑も立ち、2メートルにも及ぶ一刀彫りの西行像が建立されています。遥に瀬戸の海を望む小高い丘ですから潮騒の音も静かに聞こえてきます。春には西行の愛した桜の花が咲きみだれ、引き潮の浜にはハクセンシオマネキがおどり出て、夏にはその浜に海ホタルが幻想的な光を放ちます。村里はなれた物寂しい場所ですが、西行さんは像となって立ち、世の様々な流れを見守って下さっているように思われます。

西行法師は全国各地に多くの短歌・俳句を残しておられます。
今年度より“西行祭”と名づけて大会を行っておられる他府県と連携を組んでいます。大会当日は必ず短歌・俳句にご専門の先生をお招きして、記念講演会を持ちます。昨年は現代歌人協会理事の桑原正紀先生に来て頂きました。今年は俳句結社「雉」の主宰 田島和生先生にお願いしております。

呉の片隅“やすうら”では細々と続けて三十年…… これからは少しでも陽の目を見る事のできる大会にと頑張っております。開会行事・記念講演・アトラクションと盛りたくさんの内容でお楽しみ頂ける「呉・やすうら月の西行祭です。
(文責実行委員会会長 福庭加恵子)

【問い合わせ先】
呉・やすうら月の西行祭実行委員会 090-1333-0262